Devinとは?料金・使い方・Claude Code / Codexとの違いを解説【2026年8月】

中央の六角形の司令塔と、それに線でつながった5つのエージェントノードを表す抽象イラスト AI
2026年8月11日 公式サイトで確認
Devinとは?自律型AIエンジニアの実力と料金、Claude Code・Codexとの違い

「タスクを渡すとPRまで作って戻ってくる」で知られるDevinは、2026年に入って大きく姿を変えました。料金体系が刷新され、Windsurfを取り込み、Claude CodeやCodexを内側で動かせるようになっています。公式情報だけを根拠に、いまのDevinを整理します。

Devinは、米国のAIラボ Cognition が開発している自律型のソフトウェアエンジニアです。CursorやClaude Codeが「開発者の隣で手を動かす」道具だとすれば、Devinは「タスクを引き受けて最後まで持っていく」ことを狙った製品です。

ただし、2026年のDevinを「自律エージェント」という一言で説明すると実態を取り違えます。この1年でWindsurfを取り込み、自社モデルを出し、他社エージェントを同居させる方向へ大きく舵を切っているためです。

日本語の解説記事には古い情報が多く残っています

Devinの料金は長らく ACU(Agent Compute Unit) という単位の従量課金で、「Teamプランは月500ドルで250ACU、追加は1ACUあたり2ドル」と説明されてきました。しかし2026年8月11日時点の公式料金ページに、ACUという単位は記載されていません。現在は日次・週次で自動リセットされるクォータ制に変わっています。

検索して出てくる日本語記事の多くがACU前提のままなので、料金は必ず公式ページで確認してください。

Devinで何ができるのか:公式が示す適用範囲

公式ドキュメントは、Devinが引き受けられるタスクの目安をかなり具体的に書いています。要約すると「あなたが3時間でできる作業なら、Devinもおそらくできる」というものです。逆に言えば、極端に難しいタスクは範囲外だと公式自身が認めています。

得意なタスクとして挙げられているのは次のような領域です。

  • Linear・Jira のチケット対応
  • バグの再現と修正
  • コード移行・リファクタリング・モダナイゼーション(JavaScript → TypeScript、Angular 16 → 18 など)
  • 未使用のフィーチャーフラグの削除、共通コードのライブラリ化
  • PRレビュー、ユニットテストの作成、ドキュメント保守
  • 不慣れなAPIを使った新規インテグレーションの構築
  • 社内ツールやデモの試作

並列処理を前提にしている点が特徴的で、公式も「バックログに積まれる前に多数のタスクを並行して片付ける」用途を最初に挙げています。

成功率を上げるために公式が挙げている条件
  • 完了条件を明示したプロンプトを書く。曖昧な依頼ほど失敗率が上がります
  • 検証しやすいタスクにする。CIが通るか、自動デプロイが成功するかで判定できる形が理想です
  • 難しいタスクは、スコープを切った手順に分解して文脈や例を渡す

2026年のDevinは「4つの面」を持つ製品群

ここが最も誤解されやすい部分です。かつてのDevinは「クラウド上で勝手に動くエージェント」1つでしたが、現在は同じエージェントを4つの場所で動かす構成になっています。

Devin Desktop

フルIDEにエージェント管理機能を組み込んだデスクトップアプリ。旧Windsurfです。エディタ・拡張機能・キーバインド・LSPはWindsurfおよびVSCodeと後方互換があります。

Devin Cloud

クラウド上の専用マシンで長時間動く、従来型の自律Devin。シェル・IDE・ブラウザを内蔵したワークスペースで作業し、途中から人間が操作を引き取れます。

Devin CLI

ターミナルからDevinを使うコマンドライン版。ローカルでの調査や小さな修正に使い、重くなったら /handoff でクラウド側へ引き継ぐという流れが公式の推奨です。

Devin Review

差分ごとのコードレビューを担当する面。

WindsurfはDevin Desktopになりました

Cognitionは2025年7月にWindsurfを買収し(買収額は第三者報道で約2.5億ドルとされています)、2026年6月2日にWindsurfをDevin Desktopへ改称しました。既存ユーザーには通常のアップデートとして配信され、プラン・価格・拡張機能はそのまま引き継がれています。

あわせて、ローカルエージェントも刷新されました。Windsurfの中核だった Cascade は Devin Local に置き換わり、Rustでゼロから書き直されています。公式によればトークン効率は最大30%改善し、サブエージェントに対応しました。旧Cascadeは2026年7月1日で提供終了しています。

料金プラン【2026年8月時点】

公式料金ページの内容です。個人向け3プランとチーム向け2プランに整理されています。

プラン 価格 主な内容
Free $0 軽量なクォータ、利用できるモデルは限定。インライン編集とTab補完は無制限
Pro 月 $20 クォータ増、OpenAI・Claude・Geminiのフロンティアモデルに対応。SWE 1.7とオープンソースモデルは無料枠。Devin Cloudが使える
Max 月 $200 Proの内容に加えて、クォータが大幅増
Teams 月 $80
+ フル開発者シート1人あたり月 $40
メンバー数無制限、共有・共同作業、一元請求、分析付き管理ダッシュボード、優先サポート
Enterprise 応相談 VPCデプロイ、SAML/OIDC SSO、チームスペース分離、専任アカウントチーム

同時セッション数は Free・Pro・Max が最大10、Teams と Enterprise は無制限です。

クォータの考え方

各有料プランの利用枠は日次と週次で自動的にリセットされます。1メッセージあたりのコストは、使用モデル・タスクの規模と複雑さ・必要な推論量によって変動する、と公式は説明しています。

上限に達した場合はAPI価格で追加購入できます。公式が挙げている節約策は「プロンプトを短く正確にする」「定型作業では Haiku・GPT 5.2 Mini・Kimi K2.5 などの小型モデルに切り替える」の2点です。

自社モデル SWE-1.7 の位置づけ

Cognitionは2026年7月8日に自社モデル SWE-1.7 を発表しました。ポイントは、ゼロから学習したモデルではなく、Moonshot AIのオープンウェイトモデル Kimi K2.7 Code をベースに大規模な強化学習を追加したという点です。すでに十分RLを積んだモデルの上に、さらにRLを重ねて伸ばせるかという実験でもあります。

Cognitionが公表しているベンチマーク比較は次のとおりです。

ベンチマーク SWE-1.7 Kimi K2.7 Code
(ベース)
GPT-5.5 Opus 4.8
FrontierCode 1.1 Main 42.3% 30.1% 43.0% 46.5%
Terminal-Bench 2.1 81.5 72.7 84.2 86.9
SWE-Bench Multilingual 77.8 73.5 76.8 84.4
この数値の読み方

上の表はCognition自身が公表した比較で、第三者による独立検証ではありません。

そのうえで素直に読むと、SWE-1.7はGPT-5.5とほぼ互角、Opus 4.8には届いていないという位置です。FrontierCodeで42.3%対43.0%は差とは言えません。一方SWE-Bench MultilingualではGPT-5.5をわずかに上回っています。Terminal-Benchは両フロンティアモデルに明確に負けています。

ベースのKimi K2.7 Codeからは全項目で伸びており、「RLの上にRLを重ねる」というアプローチ自体は機能したと言えます。

推論速度については、Cerebras上で毎秒1,000トークンで提供されるとしています。速度と価格で殴る戦略であり、性能でフロンティアを抜くことは主張していません。

Claude Code・Codexユーザーから見たDevin

ここが、すでにClaude CodeやCodexを使っている人にとって最も重要な変化です。

Devin Desktopは ACP(Agent Client Protocol) というオープンソースのプロトコルに対応しています。これは「ACP対応のエージェントを、ACP対応のエディタの中で動かせる」ようにする規格です。Devin Desktopは公開時点で Codex・Claude Agent・OpenCode に対応しており、自社開発のエージェントも動かせます。

つまり Devin Desktop は「Devin専用の環境」ではなく、複数のエージェントを1つのカンバンビューで管理する司令塔として設計されています。サードパーティのエージェントもDevinと同じ扱いで、カンバンに並び、Spaces(セッション・PR・ファイル・文脈をまとめて共有する仕組み)の中で動きます。

現実的な使い分けの考え方
  • 手元で対話しながら書く → Claude Code / Codex CLI が引き続き強い
  • チケットを丸ごと投げて放置したい → Devin Cloud の想定用途
  • 複数エージェントを並行させて管理したい → Devin Desktop の司令塔機能

DevinとClaude Codeは「どちらかを選ぶ」関係ではなくなりつつあります。Devin Desktopの中でClaude Agentを動かす、という組み合わせが成立するためです。

Devin CLIの導入

ターミナル版は公式ドキュメントに記載のワンライナーで導入します。

bash
curl -fsSL https://cli.devin.ai/install.sh | bash
インストールスクリプトを直接実行する形式です

この形式は、取得したスクリプトの中身を確認せずに実行することになります。社内規定でパイプ実行が禁止されている環境もあるため、実行前に curl -fsSL https://cli.devin.ai/install.sh | less のように内容を確認するか、社内の方針に従ってください。

導入前に知っておきたい注意点

公式情報から読み取れる範囲で、判断材料になる点を挙げます。

公式ドキュメント自身の但し書き

Devinのドキュメント冒頭には「記載どおりに動作しない場合や、ドキュメントが古くなっている場合があります」という趣旨の注記があります。開発速度が速い製品なので、ドキュメントと実際の挙動がずれる前提で触るのが安全です。

  • 3時間以上かかる難度のタスクは範囲外と公式が明示しています。設計判断が必要な仕事を丸投げする道具ではありません
  • 検証しやすいタスクに向くという性質上、テストやCIが整っていないリポジトリでは効果が出にくくなります
  • クォータ制のため、使うモデルとプロンプトの長さがそのままコストに効きます
  • 連携先は Slack・Teams・Linear・Jira・GitHub・GitLab・Bitbucket。チームの運用に乗せて初めて価値が出る設計です

よくある質問

Q. 無料で試せますか?

はい。2026年8月時点でFreeプラン($0)があります。ただしクォータは軽量で、利用できるモデルも限定されます。Devin Cloud(クラウドエージェント)はProプラン以上の機能です。

Q. ACU課金はなくなったのですか?

現在の公式料金ページにACUという単位の記載はありません。日次・週次でリセットされるクォータ制で、超過分はAPI価格で追加購入する形式です。ただし「ACU制度が正式に廃止された」というアナウンスを確認できたわけではないため、契約前に必ず公式ページとサポートで確認してください。

Q. Devinの中でClaudeやGPTは使えますか?

使えます。Proプラン以上でOpenAI・Claude・Geminiのフロンティアモデルが利用対象になります。さらにDevin DesktopはACP経由でCodexやClaude Agentそのものを動かせます。

Q. Windsurfを使っていました。どうなりますか?

2026年6月2日にDevin Desktopへ改称され、通常のアップデートとして配信済みです。プラン・価格・拡張機能は引き継がれ、VSCode互換も維持されています。ローカルエージェントのCascadeはDevin Localに置き換わり、旧Cascadeは2026年7月1日で終了しました。

Q. Claude CodeやCodexから乗り換えるべきですか?

用途次第です。対話しながら手元で書く作業なら、既存のCLIツールを置き換える必要性は高くありません。Devinの強みは「チケット単位で投げて並列に処理させる」運用にあります。加えて、Devin Desktop上でClaude AgentやCodexを動かせるため、乗り換えではなく併用という選択肢が現実的です。

まとめ

この記事の要点
  • Devinは Cognition の自律型AIエンジニア。公式の目安は「3時間でできる作業ならできる可能性が高い」
  • 2026年のDevinは Desktop・Cloud・CLI・Review の4面構成。Devin Desktopは旧Windsurf
  • 料金は Free $0 / Pro $20 / Max $200 / Teams $80+$40per seat / Enterprise 応相談(2026年8月11日時点)
  • ACU課金の説明は現行の公式ページに存在しない。古い記事の情報に注意
  • 自社モデル SWE-1.7 は Kimi K2.7 Code ベース。GPT-5.5とほぼ互角、Opus 4.8には未達(Cognition自社公表値)
  • Devin Desktopは ACP経由で Codex・Claude Agent も動かせる司令塔になっている

最初の一歩としては、Freeプランをダウンロードして手元のリポジトリで小さなバグ修正を1件投げてみるのが分かりやすいと思います。そのとき完了条件を文章で明示することだけ意識してください。公式が繰り返し強調しているのはその一点で、Devinの成否はほぼプロンプトの明確さで決まります。

すでにClaude CodeやCodexを使っているなら、比較検討の前にCodexとClaude Codeの比較記事で自分の運用を整理しておくと、Devinを足すべきかどうかの判断がしやすくなります。

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