Codexが止まったら、まず「どこで止まったか」を分ける
承認待ち、サンドボックスの制限、Auto-reviewの拒否、テスト失敗は別の問題です。
Codex automodeで作業中に止まったとき、すぐに権限を広げると原因が見えなくなります。また、作業が完了しても、意図しないファイル変更があれば公開やコミット前に差分を確認する必要があります。この記事は「設定方法」ではなく、現場で止まった後に何を見るかを順番に示します。
前提:ここでいうCodexの「Auto」は通常、作業フォルダ内を編集できるworkspace-writeと、境界を超える時に確認するon-requestの組み合わせです。auto_reviewは承認依頼を自動審査する別の設定です。設定値を最初から学びたい方はAuto-reviewの基礎記事を参照してください。
1分で原因を分ける
| 表示・症状 | 最初に見るもの | 次の行動 |
|---|---|---|
| 承認を待っている | 対象のコマンド、編集先、通信先 | 必要な操作か判断。内容が分からなければ依頼を具体化 |
| サンドボックスで拒否された | 書き込み先が作業フォルダ外か、ネットワークが必要か | 成果物を作業フォルダに置くなど、権限内の代替手段を探す |
| Auto-reviewに拒否された | 拒否理由と元の依頼範囲 | 同じ操作を言い換えて再試行せず、目的と必要性を確認する |
| テストやビルドで止まる | 最初の失敗ログと直前の差分 | 権限の問題と混同せず、再現条件を絞る |
| 回答は完了したが成果物が違う | 変更ファイル一覧と差分 | 期待する完了条件を追加し、範囲を絞って修正を依頼 |
承認が出ないのに作業が進まない場合もあります。画面の最後の出力とコマンドの終了状態を確認し、必要なら「どの操作で止まっているか、次の一手を説明して」と依頼してください。承認待ちかツールの失敗かを区別するだけで、対処が変わります。
承認待ち・拒否のときにすること
承認画面では、単に「許可」する前に対象・変更内容・宛先を読みます。たとえば、依頼は現在のリポジトリの修正なのにホームフォルダへ書く、見覚えのない外部サイトへ送る、といった操作なら、作業の目的と合っているか確認します。Auto-reviewが拒否した場合は理由を読み、同じ効果の操作を別のコマンド名で通す方向には進めません。
一方、出力ファイルを作業フォルダ内へ変更できるなど、目的を保ったまま境界内に収まるなら、その方法をCodexに指示できます。権限設定を変えるのは、必要な操作が明確で、影響範囲を把握してからです。danger-full-accessに切り替えることは、通常の切り分け手順には含めません。
意図しない変更を見つけたら、戻す前に保存する
Git管理のリポジトリなら、まず対象と差分を見ます。作業開始前から未コミットの編集があった場合、現在の差分には自分の変更も混じります。どの行がCodexの作業か分からない状態で一括復元しないでください。
git status --short
git diff --check
git diff -- path/to/file
git diff --cached -- path/to/filegit status --shortは変更・新規ファイルの一覧、git diffは未ステージの差分、git diff --cachedはステージ済みの差分を示します。git diff --checkは空白などの問題を確認できます。新規の未追跡ファイルは通常のgit diffに出ないので、一覧から個別に中身を確認してください。
不要な編集だけを戻す場合は、ファイル全体を戻す前に差分を保存し、該当箇所を手で修正するのが安全です。git restore -- path/to/fileはそのファイルの未ステージ変更を破棄するため、同じファイルに自分の変更がある場合には使わないでください。ステージ済み変更や未追跡ファイルには別の扱いが必要です。
同じ失敗を減らす依頼の書き方
「直して」だけでは、触ってよい範囲も合格条件も曖昧です。次のように依頼すると、途中で確認すべき点がはっきりします。
対象は src/auth のログイン失敗時の表示だけです。
まず原因と変更予定ファイルを挙げてください。
設定ファイル・依存関係・外部サービスは変更しないでください。
修正後は該当テストを実行し、差分と未解決事項を報告してください。これはサンドボックス設定の代わりではありません。依頼の範囲と完了条件を明確にする方法です。承認の設定は既存の設定ガイド、Auto-reviewの判定理由は判定ポリシーの記事で詳しく扱っています。
最後の確認と再開
git status --shortで変更ファイルが意図した範囲か確認する。- 重要な差分を読み、テストを実行する。
- 意図しない変更は自分の既存変更と分けて修正する。
- Codexには「何を戻したか」「残す変更」「次に行う一件」を伝えて再開する。
止まった理由が承認・権限・テストのどれかを分け、差分を確認してから進めれば、自動化を使いながらも作業の主導権を保てます。


