Claude Sonnet 5.5とは?料金・性能をOpus 5.5・GPT-6 Sol/Luna/Astraと比較|Sonnet 5からの変更点と選び方【2026年9月】

モデルのカードと稲妻のイラスト
AIモデル解説

Claude Sonnet 5.5とは?料金・性能をOpus 5.5・GPT-6 Sol/Luna/Astraと比較|Sonnet 5からの変更点と選び方【2026年9月】

Anthropicは2026年9月28日、Claude Sonnet 5.5を公開しました。Opus 5.5に続くClaude 5.5ファミリーの2つ目のモデルで、単価は前のSonnet 5と同じ「入力$2/出力$10(100万トークンあたり)」のまま、出力速度は30%以上速く、1タスクあたりのコストは最大30%減るとされています。この記事では、公式の仕様と独立機関の測定値をもとに、「結局どのモデルを選べばいいのか」を、Opus 5.5とOpenAIのGPT-6(Sol・Luna・Astra)との比較で整理します。Claude Codeで使う方法と、APIで移行するときに壊れやすい点も扱います。

1. まず結論:Sonnet 5.5は誰に向いているか

先に、この記事の答えを3つにまとめます。

$2 / $10入力/出力の単価
(100万トークン・Sonnet 5と同額)
30%超Sonnet 5より速い出力
(Anthropic発表)
最大30%減Sonnet 5比の1タスクあたり
コスト(Anthropic発表)
  1. Opus 5.5に近い性能を、半額の単価と速い出力で使える中位モデルです。公式の主要ベンチマークでは、Opus 5.5との差は多くが数ポイントです。ターミナル操作を伴うコーディング評価(Terminal-Bench 4.0)では、Opus 5.5を上回っています
  2. ただし「単価が半分=1タスクが半額」ではありません。独立機関(Artificial Analysis)の測定では、Sonnet 5.5は考える量(effort)の設定によって、1タスクの費用が最大約18倍も変わります。設定によっては、Opus 5.5のほうが低コストで高スコアでした(第4章)
  3. GPT-6 Solとは単価が同額です。Sonnet 5.5は約100万トークンの入力まで割増なし、GPT-6 Solは約27万トークンを超えると割増になります。一方、独立測定の総合指数では、同じスコア帯ならGPT-6のほうが安い場面もありました

用途別のおすすめを、先に表にします。根拠は各章で説明します。

あなたの用途まず試すモデル理由
Claude Codeで、仕様が決まった実装・修正・レビューを速く回したいSonnet 5.5(medium)出力が速く、待ち時間が短い。仕様が明確な作業は、mediumから始めるのが公式の推奨
難しい設計・長時間の作業・失敗したくない作業Opus 5.5公式も「最も難しい長時間の作業はOpus」と案内している。指数でも同じ費用帯で高スコア
APIで大量の問い合わせを、なるべく安く処理したいGPT-6 Luna または Claude Haiku 4.5Lunaは入力$0.10/出力$0.50で、Sonnet 5.5の約1/20。品質が足りるか、自分のデータで確かめる
100万トークン近い長い資料を1回で読ませたいSonnet 5.51Mトークンまで単価が変わらない。GPT-6は約27万トークンを超えると割増
すでにOpenAIのCodexを使っているGPT-6 Sol/Luna環境を変えるコストが大きい。乗り換える理由が「単価」だけなら、同額のSolで十分

2. 仕様と料金:Sonnet 5・Opus 5.5・Fable 5.1・Haiku 4.5と比較

Anthropicの公式ドキュメントにある仕様です。価格は「100万トークン(MTok)あたりの米ドル」で、MTokは「100万トークン」の略です。

項目Sonnet 5.5Sonnet 5Opus 5.5Fable 5.1Haiku 4.5
モデルIDclaude-sonnet-5-5claude-sonnet-5claude-opus-5-5claude-fable-5-1claude-haiku-4-5
入力/出力$2 / $10$2 / $10$4 / $20$10 / $50$1 / $5
キャッシュ読み取り$0.20$0.20$0.20$0.25$0.10
キャッシュ書き込み(5分/1時間)$2.50 / $4$2.50 / $4$5 / $8$12.50 / $20$1.25 / $2
Batch API(一括処理)$1 / $5$1 / $5$2 / $10$5 / $25$0.50 / $2.50
コンテキスト/最大出力100万 / 12.8万100万 / 12.8万100万 / 12.8万100万 / 12.8万20万 / 6.4万
出力の速さ(公式の相対評価)速い—中程度遅い最速
思考(thinking)アダプティブアダプティブアダプティブ(常にオン)アダプティブ(常にオン)拡張思考
APIの既定efforthighhighmediumhigh非対応
知識の信頼できる範囲2026年6月2026年1月2026年6月2026年6月2025年2月
提供の保証期間(廃止の最短日)2027年9月28日以降—2027年9月22日以降2027年9月1日以降2026年10月15日以降

用語を簡単に補足します。アダプティブ思考は、問題の難しさに応じてモデル自身が考える量を決める仕組みです。effortは、その考える量の上限を人間が指定する設定(low・medium・high・xhigh・maxの5段階)で、上げるほど精度が上がる一方、時間とトークンが増えます。Claude Codeでのeffortの扱いは、Claude Codeのeffortレベル完全ガイドで詳しく解説しています。

ここが変わった・変わらなかった

  • 単価は据え置き:Sonnet 5.5の料金は、キャッシュやBatch APIを含めてSonnet 5と同じです
  • トークン数も同じ:トークナイザー(文章をトークンに分ける仕組み)はSonnet 5と共通で、同じ文章は同じトークン数になります
  • 長い入力でも割増なし:100万トークンのコンテキストを標準料金のまま使えます。900kトークンの入力も、9kトークンの入力も、1トークンあたりの単価は同じです
  • プロンプトの最小キャッシュ長が短縮:キャッシュできる最小のプロンプトが、Sonnet 5の1,024トークンから512トークンに下がりました
  • Batch APIなら最大30万トークン出力:ベータ用ヘッダー output-300k-2026-03-24 を付けると、通常の12.8万トークンより長く出力できます

Sonnet 5の「導入価格」は、そのまま標準価格になりました

Sonnet 5は発売時、「2026年8月31日までの導入価格」として$2/$10で提供され、9月1日から$3/$15に上がる予定でした。しかしAnthropicの公式料金ページには、「$2/$10が標準価格になり、$3/$15への値上げは行われない」と書かれています。Sonnet 5.5も同じ$2/$10なので、「値上げ前に急いで契約する」必要はありません。

3. 公式ベンチマーク:Opus 5.5・GPT-6 Solとどれくらい違うか

Anthropicが発表した主な数値です。これらはAnthropic自身の測定値で、第三者による再現ではありません。数ポイントの差は「ほぼ互角」と読むのが安全です。

ベンチマーク(何に近い評価か)Sonnet 5.5Sonnet 5Opus 5.5GPT-6 Sol
Terminal-Bench 4.0(ターミナル操作を伴うエージェント型コーディング)70.6%10.3%66.4%※1—
FrontierCode 1.1 メインセット(難度の高いコーディング)52.1%(xhigh)
46.2%(max)
42.4%54.4%49.3%
CursorBench 4.0(コーディング)55.5%34.1%57.8%—
GDPval-AA v2.1(仕事の成果物。Elo)1844144918461487※2
AA-Briefcase v1.1(業務系。Elo)1811135918221483※2
OSWorld 2.1(PCの画面操作。一部)80.1%57.0%81.8%—
Humanity’s Last Exam(難問。ツールあり)64.5%54.9%67.7%—
Chartography(図表の読み取り。ツールなし)61.6%15.6%64.4%53.6%※2

※1 Opus 5.5のTerminal-Bench 4.0は、effortをxhighにした結果です。
※2 GPT-6 Solの値は、画像理解の最新の修正を反映していない可能性があるとAnthropicが注記しています。GDPval-AAとAA-Briefcaseの値は、リリース前の版で構造化出力に影響し得る不具合があった時点のもので、影響は小さい見込みとされています。「—」は、Anthropicの発表表にGPT-6 Solの値がない項目です。

この表の読み方

  • Sonnet 5.5 vs Sonnet 5:ほぼすべての項目で大きく伸びています。特にTerminal-Bench 4.0(10.3% → 70.6%)とChartography(15.6% → 61.6%)の差が極端です。Sonnet 5の値が低い項目なので、「7倍賢くなった」のように読むのは避けたほうがよく、Sonnet 5.5が実用的な水準に上がった、くらいの理解が妥当です
  • Sonnet 5.5 vs Opus 5.5:Terminal-Bench 4.0を除き、Opus 5.5のほうが上です。%で示される項目の差は1.7〜3.2ポイント、Elo(対戦形式で算出する相対評価の点数)の項目の差は2〜11です。特にGDPval-AAは1844と1846で、ほぼ同じです。「上位モデルにかなり近い」と言えますが、Anthropic自身も、最も難しい長時間の作業にはOpusのほうがよいと案内しています
  • Sonnet 5.5 vs GPT-6 Sol:Anthropicが比較した範囲では、GDPval-AA・AA-Briefcase・Chartographyで、Sonnet 5.5がGPT-6 Solを大きく上回っています。FrontierCodeは、effortがxhighなら上回り、maxでは下回る結果です(Sol 49.3%)
  • effortを上げれば上がるとは限りません:FrontierCodeでは、max(46.2%)のほうがxhigh(52.1%)より低くなっています

導入企業の報告(Anthropicの発表内・企業の自己申告)

企業報告された内容
BoxSonnet 5より2.4倍速く、合計トークンは12%少ない
Balyasny Asset Management1回の回答に使うトークンが、Sonnet 5の49.7万に対して12.1万
Base44アプリの生成1回あたりの試行回数が平均3.6回(Opus 5は7.7回)
Zendeskチケットの処理が20%速くなった

いずれも各社のテストにもとづく報告で、条件や測定方法は公表されていません。自分の作業で同じ効果が出るかは、実際に試して確かめてください。

4. 独立機関の測定:「単価が安い」と「1タスクが安い」は別

ここが、単価の比較表だけでは分からない部分です。第三者機関のArtificial Analysisは、10種類の評価をまとめた「Intelligence Index(総合の賢さの指数)」と、その指数を測るのにかかった1タスクあたりの費用を、effortごとに公開しています(2026年9月時点の掲載値)。

effortSonnet 5.5Opus 5.5GPT-6 AstraGPT-6 SolGPT-6 Luna
low36($0.41)42($0.55)46($0.82)34($0.13)21($0.0045)
medium41($0.59)51($1.34)50($1.54)40($0.25)29($0.02)
high47($1.08)54($1.82)51($1.73)43($0.37)32($0.03)
xhigh52($2.74)56($3.46)52($2.31)44($0.53)34($0.04)
max56($7.60)58($5.98)53($3.26)48($1.06)37($0.07)

各セルは「指数のスコア(1タスクあたりの費用)」です。スコアが高いほど高性能で、費用は低いほど安く済みます。

この表から分かる4つのこと

  1. Sonnet 5.5は、effortで費用が桁違いに動きます。lowの$0.41からmaxの$7.60まで約18倍です。スコアは36から56へ、約1.6倍しか上がりません
  2. maxは割に合いません。Sonnet 5.5のmax(56点・$7.60)は、Opus 5.5のxhigh(56点・$3.46)と同じスコアで、費用は2倍以上です。公式の推奨(xhighとmaxは効果を測ってから)とも一致します
  3. 同じeffortで比べると、low〜xhighでは費用がOpus 5.5より安く、スコアは低めです。medium同士では、Opus 5.5が10点高く(51点)、費用は約2.3倍($1.34)です。一方、Sonnet 5.5のhigh(47点・$1.08)とOpus 5.5のmedium(51点・$1.34)を比べると、Opusのほうが4点高く、費用の差は約24%です。なお、maxではSonnet 5.5のほうが費用が高くなります。「Sonnetのほうが常に安い」とは言えません
  4. GPT-6は、同じスコア帯なら安い設定が見つかります。たとえばSonnet 5.5のhigh(47点・$1.08)に対して、GPT-6 Astraのlow(46点・$0.82)、GPT-6 Solのmax(48点・$1.06)が同程度です。Sonnet 5.5のlow(36点・$0.41)に対して、GPT-6 Lunaのmax(37点・$0.07)は約1/6の費用です

この表を読むときの注意

この指数は、10種類の評価を混ぜた総合値です。実際のコーディングや業務で、同じ順位になるとは限りません。また、GPT-6と同じeffort名でも、考える量や使うトークン数は各モデルで異なります。「Anthropicが公表した、Terminal-Bench 4.0などの得意分野」と「独立測定の総合指数」で見え方が違う、という程度に受け止めて、最終的には自分の作業で試してください。

速さ(出力速度)は、Sonnet 5.5の強み

同じ測定では、出力速度(1秒あたりに出せるトークン数)は次のとおりでした。

モデル(effort)出力速度
Sonnet 5.5(medium)115トークン/秒
Opus 5.5(medium)76トークン/秒
GPT-6 Sol(high)81トークン/秒
GPT-6 Astra(medium)52トークン/秒
GPT-6 Luna(high)152トークン/秒

Sonnet 5.5は、Opus 5.5・GPT-6 Sol・Astraより速く、Lunaには及びません。「多少スコアが下がっても、待ち時間を短くしたい」場面では、Sonnet 5.5が有力です。

5. GPT-6 Sol・Luna・Astraとの使い分け

OpenAIのGPT-6は、3つのモデルで構成されています。公式の料金ページの値と並べます(100万トークンあたり)。

モデル入力出力長い入力の割増料金
(約27万トークン超)
位置づけ
Claude Sonnet 5.5$2$10なし(100万トークンまで同額)速さと賢さのバランス
GPT-6 Sol$2$10入力$4/出力$15複雑なコーディングとエージェント作業向け
GPT-6 Luna$0.10$0.50入力$0.20/出力$0.75集中的で大量の作業向け。最も効率的
GPT-6 Astra$10$50入力$20/出力$75最も高性能。最難関の作業向け
Claude Opus 5.5(参考)$4$20なし長時間のコーディングと知識労働

GPT-6の詳しい仕様と長い入力での料金の仕組みは、GPT-6 SolとLunaとは?にまとめています。

3パターンの費用(リスト価格で計算・1,000回あたり)

思考に使われるトークンは出力として課金されるため、実際の費用はこの表より増えます。あくまで「単価の違い」を見るための目安です。

モデルA 短い質問
入力3,000/出力800
B コードレビュー
入力4万(うち3万キャッシュ)/出力4,000
C 長い資料の分析
入力30万/出力2万
Claude Sonnet 5.5$14$66$800
GPT-6 Sol$14$66$1,500
GPT-6 Luna$0.70$3.30$75
GPT-6 Astra$70$330$7,500
Claude Opus 5.5$28$126$1,600

AとBでは、Sonnet 5.5とGPT-6 Solはまったく同額です。差が出るのはCで、入力が約27万トークンを超えたGPT-6 Solは割増になるため、Sonnet 5.5の約1.9倍になります。

選び方の目安

  • Claudeの環境(Claude Codeなど)で作業している:Sonnet 5.5とOpus 5.5を、作業の難しさで切り替えます。GPT-6に変える理由は、単価では見つかりにくいです
  • Codexで作業している:Sol・Luna・Astraの使い分けは、CodexでGPT-6 Sol・Luna・Astraを使い分ける方法で解説しています
  • コストが最優先の大量処理:Lunaは桁違いに安く、指数のスコア(max・37点)はSonnet 5.5のlow(36点)と同程度です。品質が要件を満たすかどうかを、自分のデータで検証してください
  • 最高品質が必要:この記事の比較範囲では、Opus 5.5・Fable 5.1・Astraが候補です。Sonnet 5.5は、コストと速さで勝負するモデルです

6. Claude CodeでSonnet 5.5を使う

Claude Codeの公式ドキュメントによる、Sonnet 5.5の扱いです。

項目内容
必要なバージョンClaude Code v2.1.284以降(Opus 5.5はv2.1.280以降)。claude updateで更新する
エイリアス sonnet の指す先Anthropic APIではSonnet 5.5。Claude Platform on AWSではSonnet 4.6、Amazon BedrockとGoogle CloudではSonnet 4.5、Microsoft FoundryではSonnet 4.5
既定のモデル(default)Pro・Max・Team・Enterprise・APIはOpus 5.5のまま。Sonnet 5.5が既定になるわけではない
既定のeffortClaude Codeではmedium(Claude PlatformのAPIの既定はhigh)
選べるeffortlow・medium・high・xhigh・max

使うには、Claude Codeで次のように指定します。

# セッション中に切り替える
/model sonnet

# 起動時に指定する
claude --model claude-sonnet-5-5

クラウド経由で使っている人は、エイリアスの指す先に注意

Amazon Bedrock・Google Cloud・Microsoft Foundry経由でClaude Codeを使っている場合、sonnet というエイリアスは古いSonnet 4.5や4.6を指したままです。Sonnet 5.5を使いたいときは、上のようにモデルIDを直接指定してください。

effortの決め方(公式の推奨)

  • 仕様が明確な実装・修正:mediumから始める
  • 難しい・長いタスク:highに上げる
  • チャットなど待ち時間が大事な用途:mediumかlow。高いeffortほど、最初の返答までの時間が長くなる
  • xhighとmax:効果を測ってから使う。費用と時間が大きく増える

Sonnet 5.5ではeffortの目盛りが調整し直されており、「Sonnet 5で使っていた設定が同じ結果になる」とは限りません。公式は、自分の評価でeffortを試し直すよう案内しています。

7. 【API利用者向け】Sonnet 5から移行するときに確認する5つの破壊的変更

モデルIDを claude-sonnet-5 から claude-sonnet-5-5 に変えるだけでは、動かなくなる場合があります。公式の移行ガイドにある変更点です。Claude Codeで使うだけの人は、読み飛ばして構いません。

変更何が起きるか対応
① 思考を切る指定thinking: {"type": "disabled"} は400エラー{"type": "between_tools"} に変える(high以下のeffortのみ)
② ツール使用の強制tool_choice の any と tool は400エラーauto にして、strict: true か構造化出力を使う
③ 思考ブロックの再利用思考ブロックは、生成したモデルと会話に紐づく。前の履歴を編集して再送すると400エラーになり得る会話は追記のみにする。指示やツールの変更は、会話途中のシステムメッセージで行う
④ 旧コンピューター操作ツールClaude APIとGoogle Cloudでは、computer_20251124 は400エラー(Amazon Bedrockは引き続き使える)computer_toolset_20260801 に移行する
⑤ アドバイザーツールの組み合わせアドバイザーにOpus 4.8・Opus 4.7・Sonnet 5を指定すると400エラーOpus 5.5・Opus 5・Fable系・Mythos系、またはSonnet 5.5自身を指定する

①の書き換えの例です。

# 旧(Sonnet 5)
thinking = {"type": "disabled"}

# 新(Sonnet 5.5)
thinking = {"type": "between_tools"}  # effort は high 以下

エラーにならないが、挙動が変わる点

  • ツール呼び出しの間の文章が、thinkingブロックで返ってくる:既定の設定では、そのブロックの中身は空です。途中経過をユーザーに見せているアプリは、エラーも出ないまま、ツール呼び出しの間だけ無言になります。between_toolsを使うか、displayを指定して受け取ってください
  • temperature・top_p・top_kを既定以外にすると400エラー
  • コーディングで、頼んでいないテストやドキュメントを足すことがある:リポジトリの慣習に合わせたものを追加する傾向があり、effortが高いほど増えます。抑えたいときは、システムプロンプトに「頼まれた作業が終わって確認できたら、報告して止める。頼まれていない機能・テスト・ドキュメントは足さない」と書きます
  • low・mediumでは、長い作業の途中で確認を求めて止まることがある:止まらせたくないときは、effortを上げるか、システムプロンプトで「終わるまで続ける。止まるのは続行できないときと、危険な操作の前だけ」と指示します

移行を自動化する方法

Claude Codeで /claude-api migrate this project to claude-sonnet-5-5 を実行すると、モデルIDの置き換えと、上の破壊的変更への対応を、コードベース全体に適用するチェックリストを作ってくれます。編集する前に、対象の範囲を確認されます。

8. 使う前に知っておきたい弱点・注意点

注意点内容
最難関の作業はOpusが上公式の案内でも、「最も難しい長時間の作業にはOpusのほうがよい」とされています。ベンチマークでもOpus 5.5が数ポイント上の項目が多い
maxはむしろ悪化することがあるFrontierCodeでは、maxがxhighより低い結果でした。費用は最大約18倍に増えます
lowは検証を飛ばすことがあるコードを変えたのに、テストやビルドを実行せずに「完了」と報告することがあります。システムプロンプトで「変更したら、テストや型チェックなどの実際の確認を実行してから報告する」と指示すると防げます
安全装置で断られる場合があるサイバー攻撃に使える恐れのある依頼などは、「refusal(拒否)」として返されます。高リスクなサイバー関連の依頼は、目に見える形でSonnet 5に切り替わります。脆弱性を探す作業自体は許可されています
推論内容の出力を求めると断られるSonnet 5.5は、内部の推論をそのまま出力させる依頼を検知して断る仕組みを備えた、最初のSonnetです。プロンプトに「推論過程を書いて」と入れている場合は、外してください
最新情報を検索せずに答えることがある料金や規則など、変わりやすい情報を、検索せず学習済みの知識で答えることがあります。検索ツールがある環境では、「変わりやすい事項は検索して確認する」と指示してください

この記事の数値は、公式発表と第三者の測定にもとづきます

筆者は、Sonnet 5.5を実際の業務で長期間使ったわけではありません。ベンチマークは「Anthropicが発表した値」と「Artificial Analysisが公開している値」を、出典を分けて載せています。導入前は、自分の実際の作業で、effortを変えながら費用と品質を確かめることをおすすめします。

9. よくある質問(FAQ)

Q. Sonnet 5.5とOpus 5.5、結局どちらを使えばいいですか?

A. 迷ったら、Claude Codeの既定のOpus 5.5(medium)のまま使い、「待ち時間が長い」と感じる作業でSonnet 5.5を試すのがおすすめです。独立測定では、同じ費用帯ならOpus 5.5のほうがスコアが高い場面があり、単価だけで判断できないためです。速さを重視する作業や、仕様が明確な繰り返し作業は、Sonnet 5.5の得意分野です。

Q. Sonnet 5.5は無料で使えますか?

A. Claudeの無料プランでSonnet系のモデルを使えることは、公式の料金ページに書かれています。ただし、どのバージョンが割り当てられるか(Sonnet 5.5になっているか)は、公式ページで確認できませんでした。Claudeのアプリでモデル名を表示して確かめてください。APIでは、新規ユーザーに少額の無料クレジットが付与されます。

Q. Sonnet 5の料金は、9月から上がりましたか?

A. 上がっていません。公式の料金ページによると、Sonnet 5の$2/$10は標準価格になり、$3/$15への値上げは行われません(第2章)。

Q. 既存のSonnet 5のプロンプトは、そのまま使えますか?

A. 公式は「既存のSonnet 5のプロンプトは、変更なしでよく動くはず」としています。ただし、APIの設定に第7章の破壊的変更があるため、コードは確認が必要です。effortの目盛りも変わっているので、設定を試し直してください。

Q. Haiku 5.5はいつ出ますか?

A. Anthropicは、Claude Haiku 5.5を「今後数週間のうちに」Claude 5.5ファミリーに加えると発表しています。具体的な日付は公表されていません。

Q. GPT-6 Solと同じ価格なら、どちらを選ぶべきですか?

A. 使っている環境で決めるのが現実的です。Claude Code中心ならSonnet 5.5、Codex中心ならSolです。100万トークン近い長い入力を扱うなら、割増のないSonnet 5.5が有利です。総合指数では、Sonnet 5.5とSolの優劣はeffortによって入れ替わるため、自分の作業で比べてください。

10. まとめ

この記事のポイント

  • Claude Sonnet 5.5は2026年9月28日公開。単価はSonnet 5と同じ$2/$10で、100万トークンまで長い入力の割増はない
  • Anthropicの発表では、出力が30%以上速く、1タスクのコストは最大30%減。公式ベンチマークでは、Opus 5.5との差は多くが数ポイント
  • 独立測定では、effortで費用が最大約18倍変わる。maxは割に合わず、同じ費用帯ではOpus 5.5やGPT-6のほうが高スコアな場面もある
  • GPT-6 Solとは単価が同額で、約27万トークンを超える入力ではSonnet 5.5が有利。大量処理の安さならGPT-6 Luna
  • Claude Codeではv2.1.284以降が必要で、defaultはOpus 5.5のまま。effortはmediumから試す
  • APIでは5つの破壊的変更(thinkingの無効化、ツール使用の強制、思考ブロック、旧コンピューター操作ツール、アドバイザー)を確認する

今日試せる最初の一歩は、claude updateでClaude Codeを最新にして、いつもの作業を/model sonnetのmediumで1つ流し、待ち時間と結果をOpus 5.5と比べてみることです。同じ作業を2つのモデルで試せば、単価の表では分からない、自分にとっての違いが見えてきます。

タイトルとURLをコピーしました